厨房機器施工の失敗例・注意例【第2回】
こんにちは!先日、アップさせていただいた記事の続きとなります。
まだ読んでないという方は是非厨房機器施工の失敗例・注意例【第1回】目を通してからお読みください。
続きまして、よくあるパターンをもうひとつ。ガス管についてです。ガス管は、厨房機器設置後に配管を完成させます。
厨房機器搬入時には、壁や床からひょっこり立ち上がっているものです。ガス工事業者にとっては、「少し長めに立ち上げておこう!」というのは自然な発想です。何故なら、長い分には後で切れば良いのですから。。。しかし、これが長過ぎると、機器が跨ぐ(またぐ)ことができなくなってしまい、据え付けが中断してしまう場合も多いのでご注意を!
床の勾配がきつ過ぎる
多くの場合、厨房の床は排水講に水が流れるように勾配がつけてあります。しかし、この勾配がきつ過ぎると、機器の足(アジャスター)の調整範囲を超えてしまいます。この場合、アジャスターを長いものに交換しなければなりませんのでご注意しましょう!
※最近は、背の高い料理人の皆様も増えましたので、機器の高さも800mmではなく、850mmにしたい方も増えました。
標準のアジャスターは、50mm程度の調整しかできません。50mm伸びれば850mmに出来るとお考えになるかもしれませんが、床というものは凹凸や勾配がついています。
そのため、全ての足を850mmに伸ばしてもそれでは水平を出せないのです。(どこかの足をもっと長くしなければなりません。)
アジャスターの種類も間違えないように揃えたいですね。
アジャスターの種類も間違えないように揃えたいですね。
アジャスターが短い機種
冷凍ストッカーやワインセラーのアジャスターは調整範囲が非常に少ない場合があります。アジャスター自体非常に細いので、長い物に交換してもグラグラすることがあります。その場合、ナットを使って機器とアジャスターをしっかり固定しましょう。 しかし、モノによってはアジャスターが前側しか付いていないものもありますので、その場合は何か支う(かう)必要があります。
機器の選定ミス、発注ミス、計画ミス
厨房機器は、様々なサイズとタイプがあります。品番の文字一つ間違うだけで、大きさが違ったり電源が違ったりガス種が違ったりバーナーの数が違ったり。。。 プロでもしばしば間違う程です。
厨房機器は、納めてからはじめて気づくこともあります。
一番多いのは、作業台やシンクとスノコのスペースをもっと有効利用したい!というものです。
例えば、生ビール等の樽は厨房の図面にはあまり登場しませんが、その計画が成されていないと樽を通路に置くことになります。
スノコの高さは調整できる機種もありますが、その範囲検討した上で計画をしたいものです。スノコ自体無くすこともできますし、例えばスノコを半分だけ2段にすることもできます。場合によってはスノコのかわりに後置きのグリストラップを設置することもできます。
限りある厨房スペースをなるべく効率的に配置することは、作業効率を上げ、事故を減らし、料理の提供時間や質を上げてくれます。
後で気づいて手直し工事になると、当然お金も時間も余計にかかることになります。
隅々まで計画をしましょう。
耐熱排水 重要!!
茹で麺機やスチコンの排水は100℃近いお湯の排水です。耐熱の排水口でないと、床の中の塩ビ管であっても、熱で潰れてしまい、深刻な詰まりの原因になります。
床(土間)の中で塩ビ管が詰まったら、土間コンクリートを割って、配管をやり直し、コンクリートを打ち直します。
コンクリートを割る時に、すごい音と埃がたちます。
床をコンクリートで補修した後は、少なくとも一日は空けなくてはなりません。
この修理は大事になります。
湯で麺機やスチコン周りの排水管は、土間の中も耐熱材でお願いします!
まとめ
繰り返しになりますが、厨房を引き渡してもらってからオープンまでの日程は限られています。
トラブルや不具合を避ける為、事の重大さをしっかり理解し、トラブルを回避できる私共カワサキに是非皆様のお店をサポートさせて頂きたいと存じます。