当然なのですが、厨房機器というのは、それだけを設置しても使えません。
機器によって異なりますが、

電気(コンセント)


排水
ガス

等を接続するため、設置前に予めこれらの配管を済ませておかなければなりません。

しかし、これらの配管を行う業者は厨房機器に精通しているわけではありません。
そして、当然ですが、全ての配管を一つの業者が行う訳ではありません。

→電気は電気工事業者

→湯、水、排水は水道工事業者

→ガスはガス工事業者

という具合です。

もちろんそれぞれの業者に、機器の承認図やレイアウト図が配布されている訳ですが、途中のレイアウト変更が全ての業者に伝わっていなかったり、厨房機器に慣れていない業者の場合、承認図の内容を読み取り違ってしまうということが、しばしば起こります。

厨房機器を搬入するタイミングは、既に工事としては終盤です。その時点では、無論オープンの日程は決まっているお店もほとんどです。厨房搬入の時に始めて配管の誤りに気づく事は、本当に良くある話です。

これにより、厨房が使える日が遅れると、調理のテストの時間が短くなってしまします。お店を運営する立場にとって、これは大変な問題です。既に広告等に記載してあるオープン日はずらすことはできません。仮に出来たとしても、売り上げが発生する日が遠くなってしまう訳ですから、資金繰りの計画が狂ってしまいますし、スタッフの手配や食材の買い付け等、実務面でも多くの時間と労力がかかってしまいます。

新しい飲食店のオープンには、オープン日にその好奇心を満たそうと、多くのお客様が訪れます。その時に、

しっかりと実力どおりの料理が出せることが、お店を軌道に乗せる上で非常に大切なポイントです。

腕の良い料理人でも、厨房機器が変わると、それに慣れるまで実力が発揮できない場合も多いものです。

正に、お店の明暗を分けるといっても過言ではない正しい設備工事は、絶対に間違いがあってはなりません。

ここでは、そんな失敗を避ける為に、いくつか注意点をご紹介します。

どれも良くあるパターンの失敗例ですので、良く読んで頂き、あなたのお店が綺麗にスタートダッシュ出来る様にしましょう。

壁の見切り材

厨房は水を流しますので、防水の為、壁の下の方はコンクリートブロックを積む場合があります。 これは、そのコンクリート部とその上の壁財の見切りに見切り材が突起している例です。

コールドテーブルやガスレンジは背面がそのまま奥の壁に密着するため、見切り材に機器の背面が当たってしまい、壁と機器の間に隙間が出来てしまう場合があります。

ガステーブルやシンク、作業台等であれば、後ろ足が奥面よりも少し前に取り付けられているものも多いので上手く避けられる場合も多いです。

コンセントの位置

コンセントは壁に埋め込んでありますが、位置を間違うと電源コードの厚み分やコンセントの頭の厚み分、機器が壁から空いてしまう場合があります。

一番よくあるパターンは、電源が必要なテーブル型冷蔵庫です。これの背面はフラット(平ら)に出来ていますが、ユニット(機械)部の背中は凹(くぼみ)があるので、そこにコンセントがあると綺麗に収まります。

但し、機種によってはコードを通すスペースしかない物もあります。その場合、隣の作業台やシンク等の壁面にコンセントを設けなければならない場合もあります。
必ず承認図を確認してコンセントの位置を決めましょう!

又、縦型の冷蔵庫の場合は機械部分が冷蔵庫の上です。コンセントも冷蔵庫の上にあるとスッキリ収まります。

コンセントの種類

100Vの機種で使うコンセントは、業務用であっても、家庭で使うものと同じです。但し、業務用機器にはアース線を接続しなければなりません。何故なら厨房では水を使いますので、漏電の危険が増すからです。コンセントにはズバリおススメがあります。

↓のコンセントです。半円形の接地極(アース)と接地端子(アース端子)の両方が付いているものです。

※電気工事店には「EETのコンセント」と指定すれば解かってもらえます。

(2EETのコンセント)

このコンセントを使えば、下の写真の電源プラグがアダプター無しで差せます。(アダプター付けると、その厚みの分機器が納まらない場合もあります。)

ちなみに下の写真がアダプターです。

コンセントの位置を指定したからといって、追加工事にはなりません。

コンセントの種類を2EETに指定しても、大きな追加にはなりません。

しかし、コンセントの位置がしっかりと計画されている厨房は、使い勝手に大きな差が出ます。ここは厨房屋としては腕の見せ所です。

配管の位置

給水、排水、ガス管等は、床や壁から出ていますが、これの位置がまずいと、予定通りの位置に設置できない場合があります。その場合、辻褄を合わせる為、作業台等の板金類を小さくしたりして調整することになりますが、時間もお金も取られることになります。

配管位置がそれほど間違っていなくても、厨房機器の足がちょうど排水管にはまってしまうこともしばしばあります。非常に惜しいのですが、やはり最初から精度と質の高い打ち合わせが必要ですね。

注意 アンダーカウンタータイプの製氷機は、極端に足が短い機種が多くあります。これらの製氷機の真下に排水口があっても排水ホースが通せません。

長くなってきましたので、続きはまた後日!

お楽しみに。